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思わぬトラブルに合わないために!Webサイトでフリー素材を使うときに気を付けたいこと

素材サイトは有料無料含めたくさんあります。ゲッティイメージズ、アフロといった大手有料素材サービスのほか、ユーザー投稿型で利用者は無料で素材を利用できる写真ACなどのサービスもあります。

Webサイトやプレゼン資料作成でフリー素材サイトから画像を使う機会は意外と多いものです。
でも「フリー」という言葉をうのみにすると、思わぬトラブルに巻き込まれることもあります

そこで今回は、放送局の制作現場で写真や映像作品などの著作物権利処理実務を手掛けているシュヴァンの穐山寛子さんに話を伺った内容をまとめました。 

 そもそも著作権とはどんな権利?

「著作権」とは著作権法によって規定されている権利で、他人が勝手に著作物を使用しないように保護しているものです。

著作権を侵害された(勝手に利用された)場合には、権利者は侵害者に対して損害賠償の請求や利用差し止めを求めることができます。著作権の侵害では、10 年以下の懲役または1000 万円以下(法人の場合は3 億円以下)の罰金、またはその両方が科せられます。

フリー素材を知らずに使うと危険。そのリスクとは

今はWeb上でフリー素材が数多く出回っているので、気軽に他人が創作したもの(写真やイラストなど)を誰でもが使うことができるようになりました。

「フリーだから好きに使って問題ないよね」と思ってしまう方もいるかと思いますが、実は要注意、知らない間に著作権侵害で訴えられる可能性だってあるんです。

Webフリー素材に関して起きた事例を紹介します。2012年ごろの話です。

ある旅行ブログ運営者が、フリー素材サイトから風景写真を2 点ダウンロードして自分のブログに掲載しました。するとしばらくして、写真の著作者と管理会社から訴えられてしまいました。これは後に「夕暮れのナパリ海岸」写真事件と呼ばれてるようになった有名な事件です。

写真はフリーの壁紙素材サイト(パソコンのデスクトップに貼る写真を提供するサービス)からダウンロードしたものでした。サイトの規約には、提供している写真は「海外のショップでフリー素材として販売していたものを収集したもの、または海外のネット上で流通しているものを収集したもの」という記載があり、撮影者の氏名表示がないものから選定されていました。

判決では、旅行ブログ運営者側は使用した写真が無許諾である可能性は理解できたと判断されて、ブログに写真を利用する前に壁紙素材サイトへの権利確認を怠ったとして合計約15万円の損害賠償金を支払うことになりました。

安全にフリー素材を使うために注意すべきこと

実はこのような例は珍しいことではありません。ネット上ではフリー素材が溢れていますが、フリー素材とうたわれていても、実際は完全に自由に使えるわけではないことが多いのです。そのため使用者は素材の権利関係の確認について最大限の注意義務があるのです。

では、フリー素材を安全に使うためにはどうすればよいでしょうか。

まずは使用する側(私たち)が、フリー素材サイトの規約をしっかりと読むことです。
そして「素材の著作権者は誰か」「素材の使用範囲はどこまでか」について把握することです。

さきほどのナパリ海岸写真事件で言えば、提供側の壁紙素材サイトでは写真の権利処理を行っておらず、素材の著作権を持っていないので使用するには適切ではありません。

写真サイトなどの利用規約は、各社ウェブサイトのフッターに「利用規約」「ライセンス情報」「利用ガイド」などの項目で用意されていることが多いです。中には「無料!ご自由にお使いください」のような大雑把なうたい文句で提供している素材サイトもありますが、具体的な内容の記載がないようなサイトは、素材を利用する側にとってリスクが高いので使用しないほうが無難でしょう。

投稿型の素材サイトであれば、素材の著作権がどのように扱われているかを確認する必要があります。利用する側は、そのサイトが投稿者にオリジナルの著作物であることを保証させているか、サイト運営側と投稿者の間で著作権がどのように扱われているかを確認する必要があります。

「投稿された素材の一切の著作権(著作権法27 条及び28条の権利を含む)を素材サイトに譲渡し、以後、写真に関する著作権は素材サイトに帰属する」と書かれているような場合は、その素材サイトが許諾を出せる立場にあるとみなすことができ、安全度が高いといえます。

また使用範囲についての疑問点はサイト運営者にたずねてしまったほうが良いです。例えば商用利用は可能か、媒体に制限はあるか、改変可能か、クレジット(著作者名表示)、報告義務などの有無など不明な点は尋ねてしまいましょう。著作権をサイト側に完全に譲渡していなくても、使用範囲でカバーされていれば問題ありません。

まとめ

いかがでしたでしょうか?フリーだからといって何でも自由に使っていいわけではないんですね。
大変ですが、利用規約をきちんと読んだ方がトラブルに合う可能性が格段に低くなります。有料でも比較的安価に利用できる素材サービスもあるので、企業で画像を使用する場合にはそちらを検討するという選択肢もありそうです。

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