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中国はSNS、台湾はブログ。旅マエ情報メディアには違いがあった

観光庁の調査結果から、訪日前に中国と台湾の人がどんな情報を参考にしているかを紹介します。


日本政府観光局(JNTO)の発表によると、2017年の訪日外国人旅行者数はおよそ2870万人。

訪日旅行ではショッピングを楽しむ人も多いですが、それだけでなく美しい風景、温泉、日本のお酒など日本ならではの体験(コト消費)を目的にする旅行者が増加しています。

私たちが海外旅行に行く前にガイドブックやWebサイトで情報収集をするのと同じように、外国人旅行者も訪日前に情報収集をしてどこへ行くか、何を買うかを事前にチェックしています。

では外国人旅行者は、訪れる場所やどんなイベントがあるかなどの情報をどこでチェックしているのでしょうか?

訪日前にどんなメディアをチェックしているのか

観光庁では、空港や港など日本を出国する訪日外国人客に対してヒアリングする「訪日外国人消費動向調査」を実施しています。

「出発前に得た日本の旅行情報の中で役に立ったと感じたのは何ですか。」という設問があり、今回は旅行消費額1位で訪日旅行者数が多い中国と、消費額2位でリピーターが多い台湾を例にして紹介します。

中国で1位はSNS

中国からの訪日旅行者はおよそ736万人。

訪日前に役立った情報収集手段としてもっとも多かったのは「SNS(Facebook/Twitter/微信等)」で24.4%でした。次いで「旅行会社ホームページ」(20.8%)「自国の親族・知人」(17.5%)と続きます。

およそ4人に1人が活用しているSNSですが、中国では微信(ウィーチャット)、微博(ウェイボー)など中国独自のSNSが普及しています。中国版Twitterとも呼ばれる微博は、7億人以上のユーザーが利用する中国最大のSNSで情報収集手段として活発に利用されています。

買い物ランキングでもっとも多いのは「化粧品・香水」で約8割(79.7%)。訪日前に微博でクチコミや商品情報をチェックして買い物リストを作る人もいます。

台湾はブログが重要な情報源

台湾からの訪日旅行者数はおよそ456万人。2回目以上訪日しているリピーターの数も多く、訪日リピーターの4人に1人は台湾からです。

訪日前に役立った情報収集手段としては「個人のブログ」がもっとも多く36.8%、次が「日本政府観光局ホームページ」(23.8%)「旅行会社ホームページ」(23.1%)でした。

中国人では4位だったブログが1位になっているのが特徴的で、4割近くの人が参考にしています。台湾では日本を10回以上訪れるヘビーリピーターも多く、なかには有名ブロガーとして日本の旅行情報を発信して人気がある人もいます。

2018年2月には、群馬県が台湾のブロガーを招聘し、そば打ちやこけしの絵付けなどを体験してもらいブログで情報発信してもらう誘客促進事業を実施しました。(参考:群馬県Webサイト)
台湾のリピーターは「日本の酒を飲むこと」や「温泉入浴」のような、日本ならではの体験を実施する率が高くなっています。地域のモノやコトをプロモーションする手段として、今後はブロガー施策が増えてくるかもしれません。

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なお中国・台湾以外では、タイは「日本政府観光局ホームページ」(24.3%)、シンガポールは「口コミサイト(トリップアドバイザー等)」(28.7%)、ベトナムでは「日本在住の親族・知人」(38.0%)が旅行情報源ランキングの1位でした。

まとめ

「訪日外国人」とひとくくりにされがちですが、中国はSNS、台湾はブログなど参考にしているメディアに違いがあります。自社の商品・サービスの情報を中国や台湾の人に届けたいと考える場合は、相手に合ったメディアの活用が重要になりそうです。

参考:
・平成29年訪日外国人消費動向調査「訪日外国人旅行者の訪日回数と消費動向の関係について」(観光庁)
平成29年訪日外国人消費動向調査報告書 第二編(観光庁) 


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