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容器などでお馴染みインモールドラベルとは【印刷基本のき】

インモールドラベル、という用語は耳慣れないものかもしれませんが、わたしたちの身近でよく見かけるものです。

たとえばシャンプー容器にアイスクリームのカップ。材料となる樹脂を容器のかたちに成形するときに一緒にくっつけて、容器と印刷が一体化したラベルがインモールドラベルです。

もともとは、コスメケースを制作するメーカーがラベルを逆に挟み込んでしまったという「失敗から生まれた」工法とも言われています。(出典:Wikipedia

インモールドラベルができるまで

もともと、インモールドとは樹脂の成形方法のひとつです。金型(かながた)の中にラベルを入れてから樹脂を注入して成形する方法をインモールド成形といいます。インモールド成形で熱融着させるラベルのことを、インモールドラベルと呼んでいます。

容器の成形には、大きく分けてブロー成形とインジェクション成形という2つの方法があります。

【ブロー成形でのつくりかた】

シャンプー・洗浄剤・野菜ドレッシングなどの容器を作る方法です。

1:金型をぱかっと真っ二つに割った状態にし、金型の内側に印刷されたラベルを装着します。
2:2つに割られた金型の間に、上から高温の樹脂のかたまり(パリソンといいます)をおろします。
3:パリソンを挟んで2つの金型を合体させ、金型の中のパリソンに空気圧をかけて樹脂を膨張させて金型の型にフィットしたかたちにします。この時にラベルも同時に接着させて完成です。

【インジェクション成形でのつくりかた】

プラスチック製のアイスクリーム・ヨーグルト・プリンなど多角形や逆円錐形の容器を作る方法です。

1:凹凸の金型をつくり、凹金型の内側に印刷されたラベルを装着します。
2:凹金型と凸金型を合体させます。完全に密着させるのではなく少し隙間を作るのがポイントです。そこに凹金型のまんなかにある注入口から樹脂を注入して容器を成形し、同時にラベルも熱融着させます。
3:凹凸の金型を離し、凹側の注入口に付着している不要な樹脂を切り離して完成です。

インモールドラベルにするメリット

容器に直接印刷するよりもインモールドラベルにすることで、写真やグラデーションの再現性がよく細密な図柄やカラー印刷が可能です。また後からラベルを貼るタイプと比較すると、以下のようなメリットがあります。

メリット1:ラベリング工程がいらなくなるので省力化がはかれます
メリット2:ラベルがボトル表面に完全に密着するので剥がれません。耐水性・耐油性・耐薬品性・耐摩擦性があります。
メリット3:後貼りのラベルだと捨てるときにラベルをはがして分別する必要がありますが、インモールドの容器だとラベルごとリサイクルが可能です。

まとめ

インモールドラベルは、ラベルと容器を一体型にすることで美しい印刷表現ができます。利用者にとってもラベルを剥がす手間がいらなくなったり、汚れが付きにくいので衛生的といった利便性があります。シャンプーや液体洗剤などの容器や、アイスクリームやヨーグルトのカップなどで使われています。

紙デジ編集部

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